8月12日(日)、重症心身障害児施設「中川の郷療育センター」施設長の許斐博史さんをお迎えして、「魂の学」実践講演会が浜松労政会館(浜松市)で開催されました。
会場は立ち見が出るほど盛況な場となり、中には高橋佳子先生の『未来を変えられる』を読んで、また駅張りポスターを見て参加した方、GLAの会員の友人・知人に誘われた方など、初参加の方も少なくありませんでした。
まず、高橋先生と許斐さんとの対話映像が放映された後、許斐さんが講演に立ちました。
かつて許斐さんは、大学や研究所で難病の研究に携わる優秀な研究者でしたが、いつしか心の深くで「何か違う」「患者さんの痛みに直接応えたい」という疼きを感じます。そして、41歳で研究職を辞め、発達障害を持つ子どもの医療現場に飛び込みました。しかし、それは試練多き茨の道でした。
しかし、その後、高橋先生に出会い、「魂の学」を学ぶ中で、患者さんの魂と心と体を癒し、支えてゆく新たな医療を切り開いてゆかれます。
許斐さんは、治療の現場で、親子の絆が再生されてゆく姿に触れることは、言葉に尽くせない歓びだと言います。
講演後の質疑応答の時間では、参加者からの質問に対して、許斐さんは丁寧に答えてゆかれました。
診療現場での具体的な体験をもとに語られる許斐さんの力強い言葉は、1人ひとりの心に染み入り、誰もが勇気と希望を感じるときとなりました。
プログラム終了後、許斐さんは、参加者からの個別相談にも応じてゆかれました。
会場では、いつもまでも歓談の場が持たれ、多くの方々が楽しく語り合っていました。
◇参加者の声
〇悩んでいた子どもの自閉症について詳しく知ることができました。また、参加したいです。(40代女性)
〇掲示されているポスターを見て参加しました。人間を精神的な観点から、魂としてみることは大切だと感じました。人生には浮き沈みがありますが、落ちたときにどう行動するかが大事だと思いました。(60代男性)
〇許斐先生の、会場からの質問に対する返答が大変勉強になりました。具体的でわかりやすかったです。ありがとうございました。(70代女性)
〇患い悩む人に対して、現代の西洋医学一辺倒の治療体制の中で、許斐先生のような感性を持って実践をされる医師は少ないと思います。「魂と向き合う」という、重度障害者へ寄り添いながらの治療は素晴らしい。感動しました。(80代男性)